センター長あいさつ
2024年6月に石田明人前センター長の後任としてセンター長を拝命いたしました。前職は姫路赤十字病院小児科で27年間お世話になりました。学生時代や若い頃に暮らした大好きな神戸の街でまた働けることを大変嬉しく思っています。
当センターは市民のこどもの命と健康を守り、安心して子育てができるようにとの理念のもと、2010年(平成22年)12月に開設されました。運営は神戸市、神戸市医師会、神戸市小児科医会、神戸大学、神戸市薬剤師会、兵庫県看護協会などの多くの団体の協働事業として行われています。
市民の皆さまは、夜間や休日にこどもが急病にかかっても安心して診療を受けることができ、入院治療が必要になったこどもさんは二次救急を担当する神戸市内の小児科後送輪番病院に紹介されます。二次救急病院小児科にとっても、医師が入院診療に専念でき負担が軽減されています。このように素晴らしい小児救急医療のシステムが神戸市では構築されてきました。
当センターの看護師によるこども急病電話相談事業も行っています。保護者の方が休日・夜間のこどもの症状にどのように対応したらよいのか、病院を受診した方がよいのかなど判断に迷った時に電話で相談できます。また子育て支援講座を行って子育て中のパパ、ママを応援し、育児不安の解消にも努めています。
夜間、休日に365日こどもの初期診療を行っている施設は当センターを含めて兵庫県に4か所ありますが、どの施設も出務医師の確保に大変苦労しているのが現状です。多くの出務をお願いしています神戸大学こども急性疾患学講座とは特に密接な連携を取り、小児急性疾患の疫学調査などを通してその成果を地域に発信していきたいと考えております。
この素晴らしい小児救急システムを今後も続けていくためには、市民のみなさまにも電話相談などを利用していただき不要不急の受診を控えるなどのご協力が必要です。ご支援、ご協力のほど、どうぞよろしくお願いいたします。
神戸こども初期急病センター センター長 久呉真章