センター便り

今月のワンポイントアドバイス


 

こどもに使うおくすりの中で、比較的使用が多い剤形は坐薬です。

今回は「 坐 薬 (ざやく) 」についてのワンポイントアドバイスです。

 

坐薬とは、おしりから入れるおくすりを言います。

坐薬の長所は、こどもがぐったりとしている時に寝た状態でも使用できること、おくすりを飲んでも

すぐに吐いてしまう(おくすりが飲めない)時に使用できることです。

坐薬の短所は、おくすりの量を細かく調節することが難しいことです。

以前にもお話ししましたが、おくすりの量は体重によって決められていますので、坐薬の場合は

体重にあわせてカットして使用します。

1回に2/3個や3/4個などの指示が出て、お母さんたちが使用する直前にカットして使います。

 

坐薬は体温で溶けるように出来ていますので、おしりから入れるのに時間がかかると溶けて

しまいます。また、室温で長時間置いておくと溶けてしまう坐薬もありますので、保管方法は

薬剤師からの指示に従ってください。

 

坐薬は体への吸収が早く、入れてから10分以上経つとおくすりが体の中に吸収されて効果が

期待できます。ですので、10分以上経っていた場合は、うんちをしたとしても新しい坐薬を

入れずに様子を見ていただいて大丈夫です。入れて数分以内にうんちをしてしまった場合は、

坐薬を入れなおした方がいいと考えられます。

 

坐薬には熱冷ましのおくすり(アンヒバ、カロナールなど)、吐き気止めのおくすり(ナウゼリン)、

けいれんを抑えるおくすり(ダイアップ)などがあります。

熱もあり吐き気もあるという場合があると思いますが、坐薬を2種類以上同時に入れてしまうと

効果が下がってしまいます。おくすりの特性からはナウゼリンを使用してから30分以上間隔を

あけてアンヒバなどを使用することになります。ただし、こどもの症状によって緊急性の高い方のおくすりを

先に使用することもありますので、医師や薬剤師の指示に従ってください。

 

(薬事グループ チーフ薬剤師 木村 誠)


 



 8月24日に行われたママとパパの医療講座

 「やってみよう胸骨圧迫人工呼吸・使ってみようAED」は

夏休み特別講座として、親子参加による研修会でした。

70名近くの参加があり、大盛況でした。

その様子を、ご紹介します!!



 

 

まずは、看護師による

デモンストレーション



 

お母さんと一緒に。

最後は一人で出来ました!

皆、とっても熱心で

楽しそうでした!

 

 

 

最後はセンター長から、

参加してくれたこども達へ

修了証贈呈式をして

終わりました!

(看護グループ 看護師 安井 美佳)



小児科医からのひとこと

夏が終わり秋になっていくと冬型の風邪が出始め、喘息発作の起きやすい時期になっていきますので、

咳、鼻水が止まらない・長引くといった相談が増えてきます。

今回はこの「咳」について、お話ししたいと思います。

 

まずそもそも、咳は悪いものなのでしょうか?

もちろん風邪など引いてなければ出ませんので、咳が出ているという事は本調子ではない証拠

です。出てない時の方が健康なのですからいいに決まっていますが、風邪の際の咳は喉についた

バイ菌を吹き飛ばすための防御反応であり、咳自体が悪者という訳ではありません。

ですから軽い咳であれば、あえて止める必要はありません。

咳は夜寝ている時に出やすいので、咳で寝にくくなってくると本格的に出始めたなと考えます。

また、どのくらい咳が続くと長いのか?これは年齢や風邪の程度にもよりますが、乳幼児の場合、

普通の風邪でも本格的にかかると2-3週間は咳が出ます。典型的な経過でいうと、咳が出始め

2-3日で悪化(熱が出るならこの頃)、だんだん痰絡みになり1週間くらいでピークに突入、次の

1週間で徐々におさまって来て、完全に止まるまでだと長いと3週間くらいかかる事もあります。

2週間くらいで止まっていなくても、減ってきていればまず大丈夫かなと思いますが、これだけ

時間がかかると次の風邪をひいてしまいエンドレスになる事も…。

保育園や幼稚園に通い始めたお子さんは風邪をよくひきますので、最初の1‐2年はずーっと

咳、鼻水が出ている…、これはみんなが経験する事なのであまり心配されなくて大丈夫です。

(時々、耳鼻科で中耳炎がないか確認してもらいましょう。)

 

では、どのような時に病的にひどいと考え、注意が必要なのでしょうか?

症状で言いますと「ヒューヒュー・ゼーゼー聞こえる」「呼吸が苦しそう」などが出てきた時です。

病名としては喘息性気管支炎・細気管支炎・クループなどの診断になる事が多いです。

聞きなれない病名ですがクループの場合、「オットセイもしくは犬の遠吠えみたいな変な音の咳」が

出ます。これらの病気では吸入などの緊急の処置や入院での治療が必要になる事があります。

また喘息と診断されている方は、咳が出始めたらすでに要注意です。喘息の咳は上記の様に

防御反応として咳が出ている訳ではなく、過剰反応として咳が出ていますので咳自体が悪者です。

発作的に急激に悪化する事がありますので、ひどくなくても早めにかかりつけの先生に相談しましょう。

 

 (医長 石橋 和人)



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